ダウ理論を知らずしてチャート分析はできない!
裁量トレードのテクニカル分析に必要となるダウ理論ですが、FXでの考え方はとてもシンプルです。ダウ理論を公開したリチャード・ダウなどの情報は他のサイトでいくつも紹介されていますので当ブログでは実践で役立つ知識以外は割愛します。
有名な理論系では、サイクル理論・エリオット理論・ギャン理論など複数ありますが何故ダウ理論を基礎で学習する必要があるのでしょうか?
その答えは、市場参加者の多くが有効だと信じているからです。
為替相場を動かしているのは人間です。もちろんEAなどの機械で取引もされていますが、そのロジックを考え作成しているのは人間です。
ダウ理論は6つの基本的な法則があるのですが、私がFXで重要に感じているのは3つです。
1,平均はすべての事象を織り込む
為替相場は世界中の様々なファンダメンタルを市場価格に折り込んでいる為、膨大な情報収集をしなくてもチャートに全て反映されているということです。
2,主要トレンドは3段階からなる
ダウ理論の3段階の主要トレンドとは、
A,トレンドが形成される初期段階。機関投資家などのメインプレーヤーがポジションを仕込む段階。
B,トレンドの中期。トレンドがある程度形成され個人プレイヤーなど参入する段階。
C,トレンド後期。メインプレイヤーが初期に仕込んだポジションを手仕舞いする段階。
3,トレンドは明確な転換シグナルが発生するまでは継続する
ダウ理論では「トレンドは継続するという前提で考えられ」トレンド相場は押しや戻しを繰り返しながらも明確な転換シグナルが発生するまで継続する。
上記の「明確なシグナル」というポイントがチャート分析をする際に重要となりますので、詳しく解説していきます。
まずはダウ理論のトレンド転換シグナルを判断するためには、上昇ダウと下降ダウを理解しておく必要があります。
●上昇ダウとは
チャートで上昇トレンドを判断するときには、「高値と安値の切り上がり」をチェックします。上図のように、高値Aより高値Bが切り上がり、安値Aより安値Bが切り上がっている事で今の相場状況は上昇トレンドだと判断できます。
●下降ダウとは
チャートで下降トレンドを判断するときには、「高値と安値の切り下がり」をチェックします。上図のように、高値Aより高値Bが切り下がり、安値Aより安値Bが切り下がっている事で現状は下降トレンドだと判断できます。
それではダウ理論を使ったトレンド相場の判断方法がわかったところで、次にトレンド転換のサインについて解説します。
●トレンド転換サイン
上図の右側では「高値と安値を切上げ」て上昇トレンドだと判断できます。
しかし緑色の直近安値ラインをブレイクしてしまい上昇トレンドの定義が崩れてしまいます。ここではまだ安値の切り下げしか確認できていないので、トレンド転換だと判断はできません。
次に安値ブレイクAから戻しが入り、直近安値をブレイクしたBのポイントで始めて高値の切り下げもできるのでトレンドが転換したと判断します。
[box color=”green” title=”チェックポイント”]
トレンド転換図の安値ブレイクAの時点ではすぐに売り目線で切り替えるのではなく、相場の見方としては、3つのシナリオを描く必要があります。
1,トレンド定義は崩れたがストップ刈りでの一時的な下げで、ここから上昇トレンド継続するかもしれない。
2,トレンド定義が崩れたので買い方と売り方の思惑で拮抗(レンジ相場)になるかもしれない。
3、トレンド定義が崩れたので売り方優勢の展開になり下降相場になるかもしれない。
上記を見て頂くとわかりますが、安値ブレイクAの時点では相場がどちらの方向に進むのかは判断しにくい状況です。こういった相場ではできる限りトレードを避けることが負けを減らすことにもつながります。
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ダウ理論のまとめ
相場を俯瞰的に見ると3つの相場(上昇トレンド・下降トレンド・レンジ)があり、今の相場がどういった状況なのかを判断するためには明確な基準が必要となります。
「なんとなく上昇(下降」)しているから」という曖昧な判断ではなく、ダウ理論の基礎を理解して各時間軸でチャート分析をして判断できる裁量スキルを磨いていくことが大切です。
応用は基礎の上に成り立っています。
本当に結果を出しているトレーダーというのは、こういった基礎となる部分がしっかりしていますので、FX初心者がまず取り組むべきことは「巷の稼ぐ手法」ではなく基礎固めからです。
少しでも参考になれば応援お願いします。
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